令和5年度 市民講座「ジェンダーめがねで地域を見てみたら」

開催日・開催時間

令和5年10月20日(金)、11月17日(金)、12月8日(金)、1月19日(金)14時~16時

対象

一般市民

事業報告

男女共同参画の推進を目的とした地域で活動する団体のネットワーク「あいゆうねっと」登録団体が講師となって、男女共同参画やジェンダー平等に関するリアルな課題や問題点を、ワークや体験を交えながら学びました。

チラシ表チラシ裏

第1回は、浜松友の会さんが講師となり、家計とジェンダーをテーマに 「1日にどれだけ食べたらいいの?我が家の食費はいくら?」として健康に暮らすための食品の目安量から必要な食費を導きだすワークを行いました。参加者の中には、わが家の食費を夫と共有したいという声もありました。
その後、わが家の家計管理は誰がやっているか?その理由、家計管理でモヤモヤしていることなどを話し合い、最後は、参加者の皆さんと交流をしながら、浜松友の会さんから新聞紙を使ったバック作りを教わりました。

第2回は社会とジェンダーと題して前半は、認定NPO法人浜松NPOネットワークセンター(愛称:Nポケット)の望月真理子さんからNポケットの活動と「様々な事情を抱える子育て家庭との出会い ~食料品無料配付会を開催して~」をテーマに日本における貧困の現状、貧困が生じている原因、誰もが安心して生活できる地域社会にするためには何か必要かを話していただきました。私たちにできることとして、地域に関心を持ち、正しい情報を知ることを一番先にあげられたことが大変印象に残りました。

後半は、静岡県女性管理職の会アドバンスクラブの新村早織さんからアドバンスクラブの紹介と「ジェンダー平等 踏み出す1歩はここから」と題して講義とワークショップを行っていただきました。日本のジェンダーギャップ指数や男女間の賃金格差、格差の国際比較のデータをもとにお話しされ、その後、男女の賃金が同じだったら、家庭は、会社は、社会は、生き方はどのように変わるかなどについてグループで意見を出しました。家事分担が変わる、意見が同等に言えるなど興味深い意見がたくさん出ました。最後に新村さんは、男女平等の社会にするためにあなたのできる1歩はなんですか?の問いでお話を締めくくられました。

第3回は、子育てとジェンダーと題して 一般社団法人ここみの大村美智代さんに「ここみ」の活動の紹介と「子育てしながら働くを考える ~子育て支援という仕事~」をテーマにお話をしていただきました。
子育ては、ジェンダーの問題と深く関わっていること、また子育て支援という仕事は、子育てしながら働くを支援することでもあり、妊娠、出産は自分の人生を自分でデザインするチャンス、夫婦の考え方、働き方、家事育児分担について対等に考えるチャンスであることを伝えているとお話しされました。
後半は、「ここみ」活動の一つ「はままつ背守り刺繍プロジェクト」の紹介と説明、その後受講者全員で背守り刺繍を体験しました。刺繍をしながらゆったりとした交流の時間となりました。

第4回は、日常生活とジェンダーと題して 前半はNPO法人子育て支援の会の二橋桂子さんに「子育て支援の会」活動の紹介と「家庭の中のあなた」をテーマに家庭の中の男女共同参画に関するお話と家の中で誰がどんな家事をしているかのワークショップを行いました。例にあげた家事のひとつひとつを誰が行っているかを書きだしてみると、それぞれの家庭の様子が見えてきました。その後、家事シェアリングやパラレル家事についてお話しされました。

後半は、NPO法人浜松男女共同参画推進協会の道喜道恵さんに浜松男女共同参画推進協会の活動紹介と「メディアとジェンダー~あなたを取り巻く情報をジェンダーめがねでみてみる~」をテーマにジェンダーめがねでメディアを見るということはどういうことかをお話ししていただきました。その後、グループワークで新聞広告をジェンダーめがねで見て、ジェンダーによる思い込みが表現されている広告を見つけ、皆さんで共有しました。身の回りにジェンダーによる思い込みがたくさんあることに気づかされ、意識しないと見過ごしてしまうことを実感しました。

複数回に渡って参加された方も多く、グループワークや活動体験を通して親しく交流することができました。
この講座がきっかけとなり、登壇してくださった団体の活動に関わるようになったり、自分の所属する団体に、今回参加した団体を講師として招いたりとあいゆうねっと登録団体と受講者の方々にも新しいつながりが生まれました。今後もあいホールはあいゆうねっと登録団体と協力、連携して男女共同参画を推進していこうと思います。