令和5年度 はままつジェンダーラボ+(プラス)

開催日・開催時間

第1回:令和5年1月26日 第2回:2月9日 第3回:2月16日 第4回:3月1日 第5回:3月8日

対象

「社会のために行動したい」「社会課題を私が解決したい」と考えている人、行動に移して間もない人

事業報告

「私がやりたいこと」を「社会にとって必要なこと」にするために、ジェンダー視点からソーシャルビジネス基礎講座が学べる「はままつジェンダーラボ+(プラス)」を開催しました。

「ソーシャルビジネスとは何か」といった基礎知識から、持続可能な起業の基礎知識、起業のための事業や資金計画といった「起業の骨格」作りを習得する講座です。

第1回は「ソーシャルビジネス、ココが大事」がテーマです。まずは受講者が参加の動機や講座後にどうなっていたいのか、どんな活動をしているか、まだ活動を始めてない方はどんな活動をしようと考えているか、などの思いを語りました。

講師の鈴木恵さん(浜松市議会議員)のお話しから相談事例を知り、また失敗談からも様々な事例を知ることができました。例えば、「社会貢献的なことをしたいけど、どうしたらいいのかわからない」「とにかく何かしたい!」「知識、資格はあるけど実践がない、ニーズはあるのか」などです。
「体験や実践をしてみたらよいのではないか。関わりのある事業に雇われてもよい。」とアドバイスをいただきました。情報収集や現状把握をする必要性を学びました。

 

第2回は「社会を『ジェンダーめがね』で見てみれば」をテーマに、ジェンダー視点で新たな課題を発見します。講師はコミュニティコーピング認定ファシリテーターの大迫由美子さんです。

コミュニティコーピングゲーム※を体験し、ジェンダー視点で、地域にどんな課題があるか、年代、性別で様々な悩みと深刻さに違いがあることがわかりました。地域体制が崩壊してゲームオーバーしないように、参加者が協力して積極的に話しをしながら進めていきます。問題を抱えている地域住民に話をきく近所のおばちゃんのような存在が大事だと感じました。

※コミュニティコーピングゲームとは、超高齢社会体験ゲームのこと。人と地域資源をつなげることで「社会的孤立」を解消する協力型ゲームのことです。社会的孤立から地域社会を守るためにコーピングとつながりの2つから問題解決を図っていきます。

※※コーピングとは、コミュニケーションを通じて必要な課題の内容を知ることです。

 

第3回から第5回は、講師の道喜道恵さん(NPO法人浜松男女共同参画推進協会理事長)から、起業の基礎知識、活動を継続させるためにソーシャルビジネスの考え方やつまずきがちな法律、経営、資金などを学びました。

ソーシャルビジネスは、利益の追求よりも社会課題の解決に重点を置いているため収益を十分確保できずに活動を維持、継続させていくのが難しいという現実もあり、実際そのような課題を抱えている参加者も多く、大変参考になりました。

個人ワークでは、自分の理念や信念、それを実現するための計画や技術、製品やサービスを考え、さらに、その思いを届ける相手の「顧客」の属性、地域、イメージなどを掘り下げます。また、自分の強みは何かを考えて、差別化されたブランドになるようにしていくことを考えました。

グループワークでは、自分の活動の発表をして他の人からみた「強み」を教えてもらい、新しい視点を得ることができました。他の受講者の活動に触発されて、自分も頑張ろうという思いも高まったようです。毎回あったグループワークでは、話が盛り上がり受講者同士の交流も生まれました。

 

受講者の方からはこんな感想がよせられました。

・ソーシャルビジネスに関わるたくさんの相談があること、またその失敗談という貴重なお話しが聞けてとても参考になりました。

・コミュニティコーピングゲームを通して、コーピングの大切さを改めて感じました。自分の地域や暮らしを見る目が少し変わりそうな気がします。参加者の皆さん、意欲的な方が多く、とても良い時間でした。

・実践的なワークがあり、他人から見た自分について分析できる点が魅力的です。現実に落とし込む方法やプレゼンする時の方法がとても多くあった点が私の求めていたものでした。

・個人事業を見直す機会になる大変有意義な時間でした。参加されたみなさんもそれぞれに具体的なプランや志をお持ちで、毎回お話しするだけでもとても刺激をいただきました。

 

受講者の皆さんは自分の活動を見つめ直して気が付いたことや、この講座で学んだ継続していくための実践的な知識を今後の活動に是非活かしていってもらいたいと思います。

あいホールでは、今後もジェンダー視点でソーシャルビジネスに携わる方々の持続可能な活動を応援していきます。