令和7年度 男女共同参画フェスタ「ジェンダーめがねで浜松を見てみれば~男女共同参画的はままつ会議~」

開催日・開催時間

令和7年6月21日(土)14:00~16:00

対象

テーマに関心のある一般市民

事業報告

あいホールでは、6月23日から29日の男女共同参画週間を市民にアピールし、男女共同参画社会について理解促進を行う場として「男女共同参画フェスタ」を毎年開催しています。令和7年度は、萩原なつ子さん(独立行政法人 国立女性教育会館理事長)を講師に迎え、「ジェンダー視点で考える浜松の未来 ~誰もが暮らしやすく活躍できるまちへ~」と題して講演をしていただきました。

はじめにジェンダー平等に向けた法制度の歴史と取り組みが話され、ジェンダー平等の社会とは、性別に関わりなく個性と能力が発揮される、一人ひとりの人権が尊重され、心豊かに生きられる社会だと伝えられました。
しかし現実の社会では、制度や慣習が男性基準で形成されていることが多いため、男性の方が社会的に成功しやすいといったジェンダー不平等が存在します。これにより、女性は生きづらさや活躍の場がないと感じることがあり、その結果、「女性の転出」、つまりその社会から離れる要因になっていると説明がありました。

 

 

 

 

 

東京、大阪、名古屋などの大都市以外の地方では、進学や就職に伴い大都市への若者や女性の流出が進んでいる現状と課題が話されました。20~30代の女性が少ないと出生数がマイナスになり人口減少や消滅可能性都市につながるとの指摘がありました。
これは浜松市にも該当することであり、20歳~24歳の女性が特に東京圏に転出し浜松市に戻っていないという現状がデータを基に紹介されました。あわせて、浜松市の男性の育休取得率は33%であり、自治会における女性会長の割合は736名中6名でわずか0.8%であるというデータも紹介されました。

地方都市の人口減少を解決し女性の流出をとめるには、性別にかかわらず誰にとっても住みやすい都市づくりをすることが要と話されました。そのためには、あらゆる政策課題に対してジェンダー視点を取り入れ、社会の中の性差別を解消し、すべての人々にとって、ウェルビーイングな社会を構築することが重要だとしました。

 

 

 

 

 

第2部のワークショップでは、属性や年代の異なる5人が集まり、ジェンダー視点から浜松市を見直すグループワークを行いました。参加者は、ウェルビーイングな地域づくりを目指し「誰にとっても住みやすいまち」について意見交換を重ね、最後に「理想の浜松市」をテーマとした川柳を発表しました。

 

 

 

 

 

終了後の参加者へのアンケートでは以下のような感想がよせられました。
・非常に分かりやすい講演、その後のワークショップでした。同じグループの高校生、子育て中の女性などいろいろな人の意見が聞けて有意義でした。
・浜松から人が減る理由について改めて考えることができました。
・このような機会が区ごとに出来るともっと皆ジェンダーめがねをかけ続けられると思います。たくさんやってほしいです。

講演では萩原さんから参加者へのクイズ形式の問いかけなど双方向のやり取りがあり、楽しい雰囲気のままグループワークも行われ、大いに盛り上がりました。
あいホールでは、これからもジェンダー問題に関する社会的課題をテーマとし、男女共同参画の啓発につながる「男女共同参画フェスタ」を開催していきたいと思います。